祭のあと

よーやくプレイし終わりました、「ひぐらしのなく頃に祭」。ダラダラ書くのも大変そうなので、簡単に僕が思ったPS2版の変更点についてまとめたいと思います。

絵が綺麗に

立ち絵が綺麗になっています。個人的に魅音、沙都子、梨花が良くなっているかと(萌え)。逆にレナ、大石さん、たかのんあたりは迫力が足りなくなっているように感じました。でも整っているのは間違いない。
もうあちこちで言われている事ですが、原作版の絵のうまくなさが逆に不気味さを演出しているという事もあるので、一概に良いこととも断言できませんがPS2で出すのならば、原作の絵ではねえ。

選択肢の追加

これは以前いったとおりです。原作の「ひぐらし」の世界は平行世界ではないのですが、それを選択肢を入れることで改変しています。これがいいかどうかはどもかく違和感を感じました。

BGM

PS2版は原作からのアレンジが殆どありません。なのでハイクオリティに一新したかというと、僕の感想ではそうでもない感じでした。確かに原作の序盤は同人に似つかわしいレベルだと思いましたが、後半では有名になって一旗あげようとしたのか、楽曲を提供してくれる方が現れたようなのでかなりレベルアップしたと思います。個人的に太鼓メインのあのテーマが好き。

追加シナリオ

これははっきり言っちゃうとクソです。存在する意味が分かりません。何がどうでも「鬼隠し編」を最初に持ってきて欲しかったです。

登場人物がひどくバカになります。原作でもバカにはなるのですが、自分がバカになることをうまく隠せているのが違う。シナリオの意味は分かりますが、クオリティがどうも。

  • 「澪尽し編」

祭囃し編」に代わる新シナリオ・・・、と思ったらシーン丸コピーが結構見受けられましたね。部活メンバーが裏山に逃げ込むシーンなどそうでしたが、このシナリオの場合、あんなに明るく戦っている場合ではない気がしたりとか。あと説明不足のように感じられたので、初プレイの人はどのぐらいのめり込めたのか気になります。というか「皆殺し編」のフォローとして大丈夫なのか。
でも意図していることは分かるし、3つの中では全然良かったです。ただ盛り上がりどころが小さいスケールでかなり頻繁に出てくるので、なんかあざとかった感じはします。

CG挿入

CGには期待していたのですが、いかんせん枚数が少なかったように感じました。中途半端にやると、逆に安っぽくなってしまうのではないかと心配。やっぱりPS2だとハードルあがりますねえ。

フルボイス

ひぐらし」の台詞の言い回しって結構特徴的ですからね。実際に声で聞いてしまうと多少の違和感があるように感じられるのですが、でも臨場感というか、そういうのを演出するのには良かったと思います。個人的にはイリーの声が良かったような。
ただ前半に圭一の声が入っていなかったり、TIPSは音声がなかったり、「なんで?」と思うこともありました。というか主人公の声はなくても良かったんじゃないかという気がしますね。圭一も圭一が主人公の時は音声なくせば前半に声がないことに違和感を感じなかったのに。

背景が絵

これが一番と言っていいほど恐怖感を消し去っていたような気がしました。クオリティも高くないし。やはり実写だと怖くなるのは間違いありませんね、何でかは知らないけど。かまいたちの夜です。

テキストの修正

下ネタ、残酷表現、部落、実際の商標を想起させる名称等々、結構な修正がかかっています。無修正でやりたい人は原作をやりましょう。

演出

これは細かいところがどうとかいうことまで詳しく覚えていないので感覚なのですが、終わって少し原作の「祭囃し編」をリプレイして確信しました。やはり原作の演出は秀逸。そしてPS2版の画面をいっぱいに文字を羅列してでかい音声を流すワンパターンの演出に比べるべくもない、という事。まあこれは口じゃ説明できませんね。




率直に言うとOPムービーが一番良かったような気がします。

ただ思うにやはりPS2ともなるとハードルは高くなるわけで、こちらが期待しすぎたというところはあるかも知れません(本当は最初からそこまで期待していなかったけど)。なのであまりにバイアスがかかった評価になっているかも知れませんが、やはりそれでも原作をやったことがあるのならば、特にやる価値がある作品だとは思えませんでした。原作とPS2版をプレイして後者のほうが良かったという人っているのかなあと素直に思いました。やる価値があるとすればやりそれは萌え成分を目的としたプレイですかね。「澪尽し編」での魅音のデレデレっぷりを堪能したい方は是非。

(書き加え)
またこれは不当な評価であり、オタクとしてはあるまじき意見だと思うのだけど、やはり「萌え層」に訴えかける仕様は、どうしてもシナリオの重厚さやリアリティを損ずるものであるかのように感じられました、素直なところ。
また絵がそこまで上手くないことや、同人ソフトであったことなどは、逆にユーザーの作品への思い入れを強める効果も持っていたのように思います。もちろん「ひぐらし」が音楽と文章が織り成すサウンドノベルである限り、これは原作を貶める評価ではありません。あくまで結果的にそうなっただけの事だと思います。