賢しげな女と童貞は世の中で最も相容れないペアである

http://news.livedoor.com/article/detail/3059635/
昨日の記事と結構かぶってますが、あらためて「大人なオタク」とか言われるとそれもどうなのかという気がしてくるから不思議です。

確かに必死なオタクはイタい。でも趣味を誰とも共有することなく過ごすのもつらい。この人はファッションやレジャー、ダイエット、エステといろいろ趣味があるようですが、この様な趣味に興味を抱くことが出来ないオタクもいるだろうし、何よりこれを聞く限り、この人所得が高そうですよね。金がない人間にとっては、オタク趣味に使う金で他の事に使えないという現実もあるのではないか。

たしかに社会で生きていくうえで、他と協調することが出来ない人間というのは言うまでもなく邪魔です。しかし邪魔な人間は悪い人間である、もしくは劣った人間であるかというのは非常に酷な話で、人の趣味や性格なんて宿命としか言いようのない事ですから、偶然大衆に溶け込んだ多数派の人間が、偶然アニメが好きになってしまった少数派の人間を貶めるというのは非常に不当なことであると思います。

うーん、とは言え、社会の常識や処世術というのは誰しも成長していく中で身につけるべきものでもあるし、なかなか一筋縄でいかない問題ですね。とにかく「大人なオタク」=素晴らしい、という一方向的な図式を描くことには違和感を感じます。そもそも「空気が読める」って事は空気を作った人間に迎合して生きる事ですから、それが無条件に良い事とされる最近の風潮自体おかしなものであるし、強烈なオタクキャラとして自ら空気を作ることができるオタクもいるかも知れません。だとしたら人の顔色を伺ってヘコヘコして、それが賢いと思っている人間より、そっちの方がより人生を楽しんでいるように思えます。

うん、何と言うか、この記事の気に入らないところは賢しげな所です。「私は大人だから無駄に自分の趣味を人前で言ったりせずに巧く生きているわ。」とか何かそんな空気を感じます。僕はそんなのよりオタクに生まれついてしまった業に悩み、挫け、絶望しながらも、それでもオタクを止められない、アニメを見るとどうしても顔の筋肉が緩んでしまう、そんな人間のほうがいいなと思います。多分自分がそうだからだろうけど。いかにも合理的で理知的で無駄なことはしない人間というのは面白くないですよ。下らない事に悩んでこそ、面白い。そんな価値観が僕にはあります。

(書き加え)
http://guideline.livedoor.biz/archives/50847998.html
そうそう、こういう風に自分の趣味に何かしらのコンプレックスを持って、のた打ち回っているぐらいが楽しい人だと思う。「イインダヨ!」とみんなで言い合うべき。それでも完全には解消されないのがまたいい感じです。

ちなみに僕はホント女の人を呼べる部屋ではないです。部屋中マンガだらけ、ゲームだらけ、フィギュアだらけでとてもじゃないけどオシャレ要素があるなんて言えません。でもまあマンガは面白いと自信を持っていえるものが殆どだし、フィギュアも大部分は萌えフィギュアとかではなく、銀河鉄道999とかカムイ伝とかの方が多いので、まあ絶対人に見られたくないものはHDDの中ですね。だから僕が死んだらパソコンが爆発するとかそういう装置がほしい。