オタクがキモいと誰が決めた

警官:「何回言えばわかるんだよ」 「こんな格好すること自体がおかしいんだよ」 - アキバBlog
この人たちが実際に人の邪魔になるような場所で踊っていたりしたのであれば、それは実際に注意されるべきことかもしれません。しかし服装については関係がない。この事において一番問題なのは「こんな格好すること自体がおかしいんだよ」という発言。

警察というのは市民を不当な不利益から守るものであると同時に最大公約数的な自由も守らなくてはいけません。つまり他人に迷惑をかけない限りの行動を妨げるものがあってはならない訳です。だからこの発言は非常に問題がある。

警察官というのは市民に対してかなり少数でありますが、効率的に治安を守るために大きな権限を与えられています。存在自体、威圧的だと僕らは考えているので、警察が視界に入ると悪いこともしてないのに妙に意識してしまう。

そんな警察だからこそ、人に自らの価値観を押し付けてはいけないと思うのです。少数の権力保持者による思想の抑圧。それは独裁です。

まあ大げさに書いたけれど、ちょっと考えるところがあったので。

ちなみに少数による支配は少数に大きな権力を持ってなされますが、権力を持たない人たちは大きな集団を形成して権力を持とうとする。「常識的に考えて」「空気読め」「ノリが悪い」「〜ってみんな言ってるし」とか、こういう言葉の裏には数を利用して少数を圧する意図がある。

まあ勿論平穏な社会を作るには正しい秩序というのは必要なので、多くの人間に同一の価値観を持たせる事はその基礎であるわけですが、最大公約数的な、すなわち誰もが自分の権利の範囲で自由を行使できるポストモダン的な生は過度の規制を必要としません。少なくとも「人に迷惑をかけない限りはキモかろうが何をしようが勝手」という価値観こそ常識にすべき。

本心を言うなら「別にちょっと迷惑かけるぐらい良いだろう」とも思うんですけどね。それに今回は秋葉原だったんだから大目に見ろよとも。以前も言ったとおり「街の個性」ってあったほうが楽しいと思いますから。